2018

日本の最先端技術を誇る町工場が発信する、上質なガラス製品のブランド〈SUNFLY〉が目指すビジョンを語る同社ゼネラルマネジャーの小長井克久さんの写真

「中小企業総合展 in Gift Show」
出展企業:成功事例
#002日翔工業 【ガラス製品〈PROGRESS〉】静岡

日本の最先端技術を誇る町工場が発信する、上質なガラス製品のブランド〈SUNFLY〉が目指すビジョンを語る同社ゼネラルマネジャーの小長井克久さん

異業種が集まる
パッケージ出展で
ジャンルを
越えたマーケット開拓を実現

宇宙開発技術を応用したチタンコーティングによってつくられたJewelry Grass〈SUNFLY〉の開発で話題を呼び、瞬く間に全国百貨店へ販路を拡大してきた株式会社日翔工業。B to Bの工業系メーカーが、高級ブランドとしてのガラス製品を開発し、B to Cの流通業界への進出を実現した秘密を探るべく、静岡の町工場を訪れました。

宇宙開発技術を応用した
美しいガラス製品と
王道を外したブランド構築で、
わずか3年でシェアを獲得!

2013年、ギフトショーへの単独出展をはじめ、Roomsや素材展など多様な展示会への出展によって事業拡大の道を模索していた同社のコア技術は、人工衛星など宇宙開発技術を応用した金属コーティングの加工技術。独自に開発した特殊な機械によって、“立体形状”でかつ“ガラス素材”への蒸着を可能にした、業界でも類を見ない最先端の加工技術です。

「当初は、B to Bの いち技術屋として、独自の加工技術を売ろうとしていました。そのために技術アピールの広告塔として展示していたグラス〈SUNFLY〉が予想以上に反響があって、百貨店さんをはじめ全国数十店舗でのお取引きが決まったんです。弊社は工業系のメーカーですから、B to Cのノウハウはありません。今更、大手ガラスメーカーが展開するような一般的な商品ラインナップでは対抗できない。だから敢えて王道を外し、自社のコア技術が際立つようアイテムをグラスに絞り込み、特定のターゲットに狙いを定めてブランディングを行いました」と語るのは、同社で新ブランドのプロデュースを一手に引き受ける小長井克久さん。

単独出展によって好調なスタートを切っていた〈SUNFLY〉が、中小企業総合展に参加した理由を問うと、「総合展には、異業種が集まるパッケージとしての強みがあります。Jewelry Glassと銘打った〈SUNFLY〉はハイエンド層を狙っていましたから、百貨店の食器売場といったキッチン業界はもちろん、ファッション、インテリアや食にも感度が高く、発信力の高い層をターゲットに据えていました。だから多様なマーケットのバイヤーが来訪する総合展に可能性を感じていたんです」。

確かに、生活用品ゾーンへの単独出展で、ファッションなど別ジャンルのバイヤーの目に留まるのは難しいですが、総合展では、ファブリックやインテリア雑貨、ファッションなど、多様なジャンルのバイヤーと商談のチャンスがあります。コンパクトな出展スペースやコストパフォーマンスの良さといったメリットはもちろん、見込み客でなかったバイヤーが見込み客となるというのは、大きな魅力なのだとか。また、流通業界のネットワークを有する中小機構のアドバイザーによるバイヤー紹介にもメリットを感じているといいます。事実、小長井さんの目論見は現実のものとなり、発売からわずか3年ほどで〈SUNFLY〉は同社の7、8割の売上を占めるほど急速な成長を遂げました。

ナノレベルで緻密に計算されたチタンコーティング技術により、オーロラのような輝きを放つJewelry Glass〈SUNFLY〉の写真

ナノレベルで緻密に計算されたチタンコーティング技術により、オーロラのような輝きを放つJewelry Glass〈SUNFLY〉

宝石箱を開けるようなときめきを体感できるパッケージやブランドの世界観の写真

宝石箱を開けるようなときめきを体感できるパッケージやブランドの世界観の写真

宝石箱を開けるようなときめきを体感できるようパッケージの形状、素材や色など細部にわたってブランドの世界観を表現した

中小企業総合展in Gift Show出展ブースでの〈SUNFLY〉ディスプレイの写真

中小企業総合展in Gift Show出展ブースでの〈SUNFLY〉ディスプレイ。陳列用什器は、小長井さんのプロデュースにより全て独自に制作

自らプロデュースする
「STYLISH × SHIZUOKA」で
静岡発のパッケージブランド
構築 & 海外進出を目指す

「総合展の魅力はバイヤーさんとの出会いの他に、つくり手側であるメーカーさんと横のつながりが生まれることにもありました。総合展に出展していた地元メーカーをはじめ、地場産業や伝統工芸などの中小企業に呼びかけて、プロジェクトチームを組んでパッケージブランド「STYLISH × SHIZUOKA」を構築しました。「STYLISH × SHIZUOKA」は静岡市内に新たにできたショッピングモールのオープニングイベントでもショップを出展し大変好評でした。静岡はお茶やワサビなど食では知られていますが、ものづくりが盛んであることは意外と知られていないんです。現在の主流であるいわゆる日本らしい伝統工芸やオーガニックといったラインを外して、洗練された上質なファッショナブルな路線を狙いたいと考えています」と、今後の展開へ期待を膨らませる小長井さん。

数あるブースのなかでも興味を引くよう、ブランドコンセプトや製造プロセスを独自に撮影・編集し、PVを制作した様子を語る写真

数あるブースのなかでも興味を引くよう、ブランドコンセプトや製造プロセスを独自に撮影・編集し、PVを制作。 聞き手:中小機構 嶋田俊也(左)

ガラスの洗浄からチタンコーティング加工まで、人の手仕事ながらも最高の職人技術によりつくられる製造ラインの写真

ガラスの洗浄からチタンコーティング加工まで、人の手仕事ながらも最高の職人技術によりつくられる製造ラインの写真

ガラスの洗浄からチタンコーティング加工まで、人の手仕事ながらも最高の職人技術によりつくられる製造ラインの写真

ガラスの洗浄からチタンコーティング加工まで、人の手仕事ながらも最高の職人技術によりつくられる製造ラインの写真

ガラスの洗浄からチタンコーティング加工まで、人の手仕事ながらも最高の職人技術によりつくられる製造ライン

静岡駅前ショッピングモールへ出店時の「STYLISH×SHIZUOKA」ショップの写真

静岡駅前ショッピングモールへ出店時の「STYLISH×SHIZUOKA」ショップ

「総合展の出展者同士によるコラボ商品が生まれてくるとおもしろいですね。小さい企業だからこそ、大手にはできないクイックな舵取りができると思います。総合展で出会った幅広いジャンルのバイヤーさんや出展者とのつながりが相乗効果を生んで、さらなる成長の可能性を感じています。〈SUNFLY〉もその流れに乗って、9月からブランドをリニューアルし〈PROGRESS〉という名称でブランドイメージを更にブラッシュアップして発信していく予定です」と未来を語る小長井さん。日本のものづくりを牽引する町工場の今後の展開に、ますます期待が高まります。

[企業DATA]

株式会社日翔工業

所在地
静岡県島田市中河528-1
創業
2010年
代表者
小長井博夫
事業内容
立体形状品にも対応可能なオリジナル大型スパッタリング加工(紫外線カット、電磁波シールド、通電、光触媒、コンタクトメタルなど機能スパッタリング/チタンメッキにて耐摩耗、耐蝕、耐熱、保護カラーコーティング/単品試作開発から量産まで対応|特殊3Dスパッタリングメッキ加工)
  • ナビゲーター : 中小機構 販路支援部 嶋田俊也
  • 取材・文 : スクーデリア 瀬上昌子

過去開催実績

  • 中小企業総合展 in GiftShow 2017
  • 中小企業総合展 in GiftShow 2016
  • 中小企業総合展 in GiftShow 2015
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